小さい頃、「自分はどんな大人になるのだろう」と考えたことは誰でもあると思います。
「大人になる」ということ
親や学校の先生といった、周りの方に言われたことは、大体こんな感じでした。
- 小さいうちは、いい大学に入れるよう、しっかり勉強しましょう。
- いい学歴があれば、いい会社に就職できて、安定した生活が送れます。
- いい会社に勤めるうちに、いいパートナーを見つけて家庭を持つことになるでしょう。
- いい家庭を持ったら、家を建てて、家族を守れるように引き続き頑張って働きましょう。
- お勤めしているうちに、子供は自立していきます。
- 定年を迎えたら、退職金でローンを返済して、あとは年金をもらいながらセカンドライフを楽しみましょう。
- 最期はおうちのベッドで、家族に見守られながらその時を迎えるのです。
若かりし頃の私も、こんな風に過ごすのだろうかと、ぼんやりと考えておりました。
これがただの妄想に過ぎなかった、ということに気づくのに、そんなに時間はかかりませんでした。
いい大学?いい会社?
2020年4月の時点で、日本には750校以上の大学があるそうです。平成元年には約500校であり、この30年近くで1.5倍以上に増えたみたいですね。具体的な数値が気になる方はこちらのサイトを参照してみてください。
昔は大卒というだけで、それなりに一目置かれたようですが、今では、大学に行くことがさも当たり前のような風潮さえ一部では感じられます。
そんな一方で、何のために大学に行くのかを学生に問いてみると、
まだやりたいことが決まってないから、とりあえず大学に進学するよ。
私が学生時代の話ですが、こんな理由で進学を選択する人は少なくありませんでした。もちろん、目的をもって進学を選んでいる人もいないわけではないですが。
私の高校は田舎の自称進学校でしたが、学校の先生も、
いい会社に入るには、いい大学を卒業しなきゃダメだ!
むしろ、院卒でもないと厳しいぞ。
なんてことをよく言っておりました。何らかの目的のために大学に行くのではなく、大学に行くことが目的になっているのですね。
ちなみに私は、学生時代からやりたいことがあり、行きたい大学も決めていたので、そこに向けて頑張っておりました。
私は〇〇大学に行って××をやりたいと思っています。
今のところ合格圏内みたいなので、引き続きこの調子で頑張りますね。
お前の学力だったら、もっと上の大学を目指して頑張った方がいいと思うぞ。やりたいことはいい大学に行ってからでも追えるだろう。
いえいえ、上の大学に切り替えては、その時点で自分のやりたいことができなくなってしまいます。
私は引き続き〇〇大学を目指しますね。
お前のためを思って言ってるんだが、勿体ないなぁ…
私のため?いい大学への進学実績を作るための間違いでは
大学に行って、その後は
そして月日は過ぎ、皆それなりの社会人をやる年代になったわけですが、
- いい大学に行って卒業し、誰もが知る大企業で努める人(ごく一部)
- いい大学の院まで行って卒業したけど、就職で躓いてパート勤めな人(ごく一部)
- 普通の大学に行って、自分の好きな分野でバリバリ働いてる人(一部)
- 普通の大学に行って、それなりの生活をしている人(大多数)
- 大学にも行ってないけど、普通に働いて生活している人(結構いる)
多少例外はあれど、だいたいこんな感じになってました。
いい大学に行ったからと言って、その先で必ずしもいい結果が待っているとは限らないってことですね。
肝心なのは、自分で目的を見つけて、そのために必要な行動をとる、ということなのでしょう。いい結果を作るのは、自分自身の判断と行動です。
その詰め込み、誰のためでしょうか?
学生時代を思い出すと、自分のためというよりは、親のためにいい大学に行こうとしている人、というのもいた気がします。
両親とも教師だから教育体質がすごくてね。僕も頑張らなきゃいけないんだ。
今の学力じゃ行きたい大学は難しいっていうから、親が2つも塾に行かせてくれてるの。頑張らなきゃ。
頑張りを否定するつもりはもちろんないけれど、大学に行った先のことも視野に入ってるのかなぁ
なんだA!いつも90点以上なのに、今回のテストは88点じゃないか!
そんなんじゃ〇〇大学なんていけないぞ!もっと気合を入れろ!
はい、すみませんでした…
うわぁ、そんな言い方しなくても…(72点だった人)
ちなみに、私自身は自分の希望した大学に行って、そこそこの生活に落ち着いてます。無理していい大学にレベルを上げて進む必要がなかったというのは、今でも思います。
続きはこちらへ。
今回の所はこの辺で。
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