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書庫「小説・ライトノベル」

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小説・ラノベ関係書籍
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このページでは、今まで読んできた中で私が良かったと思った小説等を紹介しています。

刀語シリーズ

刀語は西尾維新さんが執筆されている一応時代小説で、島育ちで世間知らずな青年「鑢七花」と、幕府で刀集めを命じられている”奇策士”の「とがめ」が日本中を回って12本の特殊な刀を集めるお話です。

  1. 絶刀・鉋(かんな)
  2. 斬刀・鈍(なまくら)
  3. 千刀・鎩(つるぎ)
  4. 薄刀・針(はり)
  5. 賊刀・鎧(よろい)
  6. 双刀・鎚(かなづち)
  7. 悪刀・鐚(びた)
  8. 微刀・釵(かんざし)
  9. 王刀・鋸(のこぎり)
  10. 誠刀・銓(はかり)
  11. 毒刀・鍍(めっき)
  12. 炎刀・銃(じゅう)

刀の名前は全て金偏がついてますね。おや、主人公の名前にも「鑢(やすり)」が含まれているようですが・・・

この12本の刀は完成形変体刀と呼ばれており、それぞれが極めて特殊な性質を持っていて、道中で出会う使い手はその特性を活かして主人公と対峙します。

また、名前を見れば察することはできるかもしれませんが、刀の形をしていないようなものも出てきます。そういった事情についても読み進めるうちに明らかになってきます。

世間知らずな主人公「鑢七花」は、この旅の中で次第に成長し、「完成」していくのです。

本編は全12巻ですが、作中に出てくる敵でびっくり人間の集まりである「真庭忍軍」の過去に焦点を当てた「真庭語」も出版されています。

真庭忍軍頭領は全部で12人いるのですが、まだ4人分しか出てないんですよね・・・

文学少女シリーズ

この本は野村美月さんが書いているライトノベルで、ジャンル的にはミステリアスを含む学園コメディになります。ライトノベルと言いつつも、結構ヘビーな内容を扱う場合もあったりします。

とあるトラウマを抱え、小説が書けなくなってしまった主人公「井上心葉」は、本を”食べる”妖怪自称文学少女の「天野遠子」と出会い、様々な体験を通して心境の変化が訪れ、トラウマにも向き合って成長していきます。

また、各巻ごとに過去の文学作品が取り上げられているのが特徴で、例えば第1巻では太宰治の「人間失格」が出てきたりします。話を楽しみながら過去の文学作品を知ることもできますので、文学作品に対する知見を広めたい方にもオススメです。

本編の全9巻に加え、「文学少女”見習い”」シリーズ3巻「文学少女と恋する挿話集」シリーズ4巻の全16巻あります。シリーズ分けされていますが、刊行順に読むのが一番わかり易いでしょう。

刊行順は下記のとおりです。

  1. ”文学少女”と死にたがりの道化
  2. ”文学少女”と飢え渇く幽霊
  3. ”文学少女”と繋がれた愚者
  4. ”文学少女”と穢名の天使
  5. ”文学少女”と慟哭の巡礼者
  6. ”文学少女”と月花を孕く水妖
  7. ”文学少女”と神に臨む作家 上
  8. ”文学少女”と神に臨む作家 下
  9. ”文学少女”と恋する挿話集1(短編集)
  10. ”文学少女”見習いの、初戀(番外編)
  11. ”文学少女”と恋する挿話集(短編集)
  12. ”文学少女”見習いの、傷心(番外編)
  13. ”文学少女”と恋する挿話集3(短編集)
  14. ”文学少女”見習いの、卒業(番外編)
  15. ”文学少女”と恋する挿話集4(短編集)
  16. 半熟作家と”文学少女”な編集者(番外編)

ノーゲーム・ノーライフシリーズ

原作、イラストともに榎宮祐さんが書いています。ジャンル的にはゲームファンタジー系です。

現実世界ではニートで引きこもり、しかしネット上では伝説級の実力を持つとされている天才ゲーマー兄妹である空と白。ある日”神”を名乗る少年に異世界へ召喚されてしまいます。

その世界は神によって十の盟約が作られたことで戦争が禁じられ、全てがゲームで決まる世界でした。その世界には人類の他にも様々な種族が生活しており、その中で空と白の二人は人類代表として奮戦することになります。

十の盟約

[一つ] この世界におけるあらゆる殺傷、戦争、略奪を禁ずる

[二つ] 争いは全てゲームにおける勝敗で解決するものとする

[三つ] ゲームには、相互が対等と判断したものを賭けて行われる

[四つ] ”三”に反しない限り、ゲーム内容、賭けるものは一切を問わない

[五つ] ゲーム内容は、挑まれた方が決定権を有する

[六つ] ”盟約に誓って”行われた賭けは、絶対遵守される

[七つ] 集団における争いは、全権代理者をたてるものとする

[八つ] ゲーム中の不正発覚は、敗北と見なす

[九つ] 以上をもって神の名のもと絶対不変のルールとする

[十] みんななかよくプレイしましょう

言ってしまえば「俺TUEEEE!!」系とも言えるかもしれませんが、物語の書き方が面白く、引き込まれてしまいます。ただし、一部軽い下ネタを含みますので、苦手な方は注意してください。

なお、第6巻に関しては話が独立しており、空白兄妹が召喚されるはるか前、争いの絶えなかった異世界が書かれており、ゲームによってすべてが決まる世界ができるまでを知ることができます。6巻の話は「ノーゲーム・ノーライフ ゼロ」として映画化もされてます。

2023年2月時点で外伝含めて計13巻発売されています。惜しむらくは刊行ペースが数年に1巻ということでしょうか。次回作が楽しみでなりません。

86ーエイティシックスー

安里アサトさんが執筆されている本です。話の内容はSF、アクション系になります。

主人公達のいる「共和国」は隣国である「帝国」の保有する無人兵器からの侵略を受けていました。これに対し、共和国でも無人兵器の開発に成功し、犠牲者を出すことなく侵略を退けていました。

ーそう、表向きは。

偉い人
偉い人

人じゃないものが乗っている分には「無人兵器」といっても差し支えはなかろう。

たとえそれで死んだところで、死傷者にカウントする必要もなし。

実際に前線に出ていたのは、「人権を与えられていない人」が乗り組む有人兵器だったのです。

差別意識についてや一見戦争とは無縁の平和な生活の裏にあるものが垣間見える、読み応えのある小説です。

主人公のヴラディレーナ・ミリーゼは共和国の若年士官であり、普段は真面目なのですが、共和国の無人兵器「ジャガーノート」操縦手の一人であるシンエイ・ノウゼンと会ってからは、様々な一面を見せるようになります。これが中々可愛かったりします。

なお、小説はまだ進行中ですが、第1巻でもいい感じに完結してくれているため、1巻だけ読んでみるのも結構アリですよ。

三国志(吉川英治版)

ゲームにもなっていて知名度が極めて高いであろう三国志の文庫版です。作者は小説家の吉川英治さんで、横山光輝さんが書いている漫画の三国志のベースもこの本であるとされています。

なお、蜀の登場人物に比較的焦点のあたっている三国志演義を元に執筆されており、正史に比べると若干フィクション混じりになっているそうですが、私達が知るであろう大抵のエピソードは三国志演義をベースにしているので、あまり気にならず、楽しく読めるでしょう。

ちなみに、商品リンクは貼っていますが、吉川英治さんは没後50年以上経過しているため、三国志も青空文庫として無料で公開されています。こちらで読んでみてもいいでしょう。

注:2018年の著作権法改正に伴い、現在は著者の死後70年は著作権が保護されるようになりましたが、本書が青空文庫化されたのは2013年であり、遡及して保護はされないため引き続きフリーで読むことができます。

新世界より

貴志祐介さん著のSF系小説です。

舞台は今から約1,000年後の日本。そこには「呪力」という念動力を持った人たちが暮らしており、主人公達は少し変わったしきたりがあるながらも、平和に過ごしていました。

夏の合宿であるものを発見し、先史文明の知識に触れてから、平和だと思っていた生活は少しずつその正体が明らかになっていくのです。

読み始めは世界観を理解するので少々大変ですが、わかってくると次がどんどん気になってきます。

なお、途中で少しだけセクシャルな表現がありますので、苦手な方は注意願います。

同志少女よ、敵を撃て

逢坂冬馬さんの著書です。

主人公の少女セラフィマは、ソ連の田舎で銃猟をしながら過ごしていました。

しかしある日、セラフィマの住む村に敵国の兵が攻めてきて、村人が皆殺害されてしまう事態になってしまいました。

失意のどん底に落とされたセラフィマでしたが、そこに現れた味方赤軍に助けられ、銃の腕を買われて狙撃兵としての人生を歩んでいくことになりました。

かつてソ連に実在したとされる女性狙撃兵をモチーフにした話です。

戦争系で若干暴力的な表現を伴うシーンはありますが、話には非常に引き込まれていきそうで、かなり読みやすい一作です。

運転者 未来を変える過去からの使者

喜多川泰さんが作者です。

主人公の「修一」はとある保険会社の営業マンです。

修一の営業成績は芳しくなく、加えてあるときに大量解約の憂き目にまで遭ってしまいました。

「……なんで俺ばっかりこんな目に合うんだよ」

悪いことが続いて途方に暮れている修一でしたが、ある日、目の前に一台のタクシーが止まり、運転者から乗るように促されます。

ところがこのタクシー、普通のタクシーとは全く違うようで…?

運がいい、悪いということはよく使いますが、運とはそういうものではないと本の中では語られます。

物語形式ですが、読んでみると色々と多くのものが得られるであろう良書です。

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