前回の続きです。
この記事では、私が実際に一種証券外務員試験を受けるまでの道のりを書いていきます。
随時受験可能という諸刃の剣
株式投資をしている立場であることから、私は証券外務員の資格には前々から興味を持っておりました。
そのため、結構早い段階から証券外務員の勉強には手を付けていたものです。それこそ、時期的には情報処理安全確保支援士(本記事では以下「支援士」と呼びます。)のテキストを買う前には既にテキストを持っていたくらいです。
支援士の試験と並行し、証券外務員のテキストの読み込みを進めていました。支援士試験は実施日が既に明確であったので、それに向けて勉強をしていきましたが、一方で証券外務員は自分で試験日を指定します。
うーん、そろそろ受けても良さそうなくらい勉強はしたけど、まだちょっと不安だな。
本業も今は忙しいし、もうちょっと後でも…
受験可能日が平日ということもあり、受験に際しては仕事の合間で有給申請をする必要がありましたが、中々踏ん切りがつかない状態が結構続きました。
「いつでも受験できる」というのは利点でもあり、受験を先延ばしにしてしまうという点では欠点でもあると学びました。
受験日の決定と、当日に向けた勉強。
最終的に、受験を決めたのは5月の大型連休のうちで有給を取って休みにした平日でした。
試験の申込みは、「プロメトリック」のサイトで行います。プロメトリックは外務員試験のほか、ITパスポートやTOEFLなどCBT方式で受験できる試験を数多く取り扱っている会社です。
まずはプロメトリックのサイトに登録し、IDを取得します。ID取得後に外務員試験を選択し、受験申込をします。
この際、申し込みができるのは5日~34日先の平日になります。また、予約が一杯の日は受験ができませんので、早めに予定の確認は行うようにしましょう。
申込みが済んだら当日までの間、とにかくテキストの読み込みを進めていきました。
私が参考に使ったのは下のテキストです。
イラストも入っており、勉強する内容が非常にイメージしやすい一冊でした。幅広く掲載しつつ、試験に出てくるところに重点を置いて書かれているため、勉強効率は非常に良かったです。
テキスト部分で勉強ができたら、各章末の練習問題にチャレンジし、知識の定着を図りましょう。
一通りの知識がつけられた後は、ひたすら問題演習に打ち込みます。
私が問題演習の主力で使っていたのは「外務員試験・合言葉de合格講座」です。
このサイトでは、証券外務員試験を最速で合格するためのノウハウが多く紹介されており、その中には暗記科目を覚えるための合言葉のようなものも多数あります。
また、各ジャンルごとに過去問題演習をオンラインで行うことができます。一科目あたり30問がランダムで出題され、本番試験の合格基準である7割を超えれば合格判定が出ます。逆に、基準を切ってしまうとそこで出題が終了します。合格ラインに到達できるまで繰り返し演習を続けましょう。
なお、「金融商品の勧誘・販売に関する法律」の科目のみ20問構成です。
また、このサイトである程度問題にも慣れてきたところで、今度は「フィナンシャル バンク インスティチュート株式会社」が公開している模擬試験にチャレンジしてみました。
こちらは、過去問をもとに構成された100問を用い、本番さながらの試験環境でチャレンジできます。問題内容は毎回チャレンジしても同じでしたので、試験直前の仕上げの演習問題で使うのがいいでしょう。
ちなみに、一種外務員合格に必要な勉強時間は80~100時間程度と言われているようです。
本業側が忙しい状態ではありましたが、起きる時間を早くして朝活時間を確保し、出勤までの時間で勉強を続けていました。
試験当日
そして試験当日を迎えました。
昼過ぎの受験を申し込んでいたため、時間までは過去問演習と模擬試験を繰り返し、しっかりと準備を続けました。
受験申込の際、当日の集合完了時間が示されていますので、その時間に遅れないように現地へ向かい、本人確認手続きを行います。この際、試験予定時間より早くても会場準備ができていれば早めに受験することもできるようです。
なお、試験を行う部屋には本人確認書類と現地で渡される計算用紙、筆記用具以外の持ち込みはできません。腕時計を含めた私物などはエントランスにあるロッカーに一時保管します。
いざ、試験が開始となりました。PCを使って合計100問を2時間40分以内で解答します。
なお、電卓については試験用PCに付属している機能のものが使えます。
外務員試験は、全て択一式の問題となります。具体的には正誤の2択方式のものと、正しい選択肢を4~5択のうちから選ぶもの、正解(もしくは誤り)の組み合わせを選択するものが出題されます。
択一式なので最悪の場合、神に祈るという手段が使えますね。
100問全てに回答し、終了ボタンをクリックすると試験は終了し、正答率が表示されます。
私は今回の受験の結果、合格ライン70%のところ75.2%でしたので、無事合格でした。思ったよりは難しく、結構間違えた問題が多かったようです。
なお、ここで出てくる正答率は、100問に対する正解数ではなく、440点満点に対する得点率を示しています。70%を点数換算すると、合格点は308点以上です。
試験からすぐに成績開示されるので、試験後のワクワクと言うか、不安感のようなものは特にありませんでしたね。
はい、試験お疲れ様でした。これにて終了になります。
あれま、思ったよりアッサリと終了してしまったな
特に合格証書のようなものが後日郵送されることもありません。試験結果については、プロメトリックの登録をしたときのメールアドレスにも送付され、画面で確認できます。
実際に外務員登録をして業務に従事する際には試験日とプロメトリックIDが必要になります。
また、上にもある通り、登録自体は個人では行うことができません。
試験を終えて
外務員試験が終わり、また一つ肩の荷が降りた気持ちです。別に登録して業務に従事する予定があるわけではないのですが、株式投資をする身としては非常に良い勉強でした。
学んだ内容は今後の投資にもしっかり活用していきます。
その一方、随時受験可能ということのメリット・デメリットも感じ取ることができる試験でした。何せ、支援士試験よりも早く受験準備をして、支援士試験よりも遅く受験をしたのです。
随時受験可能な試験は自分のペースで準備ができる一方で、ダラダラと長引く可能性があります。受験を決意したのであれば、ある程度区切りをつけたところで申込み、必要以上に長引かせないよう計画的に勉強することをオススメします。
勉強に取り組み、自信をもってから試験日を決めるより、先に試験日を決めてしまい、それに向けて準備していくほうが効果的かもしれませんね。
今回の所はこの辺で。
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