前回の続きです。
終身雇用?定年?

いい会社で定年まで勤め上げたら、退職金でローン完済、あとは年金で悠々自適のセカンドライフ。
──これが理想ってもんだ。
かつて、特に年配の方々からこうした話をよく聞いたものです。
けれど、現実はどうでしょうか。
まず、定年という仕組み自体が、そもそも終身雇用を前提とした制度です。しかし近年は、定年延長や定年廃止を進める企業も増えています。つまり、年をとっても、なお働かなくてはならない時代になりつつあるのです。

何ッ、定年延長だと!? あと5年で隠居する予定だったのに、さらに10年も働けってことか……
まあ、私ほどの立場になれば、大した仕事もせずそこそこの給料をもらえるから、いいかもしれんがな。
──本当にそうでしょうか?
終身雇用制度自体が崩れ始めている今、「居るだけ」で給料をもらえる余裕は、どの企業にもなくなりつつあります。 過信して胡座をかいていれば──
ある日突然、肩を叩かれることになるかもしれません。
減る退職金、増える営業
次に、退職金です。厚労省の調査によれば、この20年で平均1000万円も減ったそうです。
ローンの返済などに充てれば、手元に残るのは想像よりずっと少ないかもしれません。
さらに、そんな退職金を狙って、さまざまな営業が近づいてきます。

〇〇さん、退職金を預けっぱなしではもったいないですよ。
時代は資産運用です。当行の『レアルドンリラランドアクティブアービトラージ債(毎月分配型)』はいかがでしょう?

老後は体調が心配になりますよね。
弊社の『がん特約低解約返戻オプション付き一括払い型終身医療保険』なら、将来への不安が一気に解消されますよ!

おお、なんだか凄そうな商品だ。
老後の不安もあるし、思い切ってお願いしておこうかな……
──ちょっと待ってください。
彼らが「積極的にセールスをかけてくる」意味を、よく考えてみましょう。
ねんきんぐらし!
「老後2000万円問題」が話題になったのは、もう何年も前のことです。
年金だけに頼る生活では、20〜30年の老後を生き抜くために、およそ2000万円の資産が必要だという試算が発表されました。
ただし、ここで大事なのは
「必ずしも2000万円足りないわけではない」
ということです。
計画的に資産形成してきた人にとっては、そこまで悲観する話ではありません。
国も、自助努力を支援する制度を整えてくれています。
一方で、何も考えず「国がなんとかしてくれるだろう」と思って過ごしていれば、老後破産は一気に現実味を帯びます。
けれど、制度を知り、使いこなせば、未来は大きく変わるのです。
「当たり前」は永遠じゃない
ここまで、いろいろな角度から話してきました。
伝えたかったのは──
「当たり前」「常識」というものは、永遠ではないということです。
「今まではこうだった」
「新しいことはよくわからない」
そうやって変化を拒むのは、簡単です。
でも、その結果起きるのは現状維持ではありません。
「取り残される」ことです。
いつの時代でも、生き残るのは──
変化に適応できた人だけ。
これは、ずっと変わらない事実です。

そんなことを言っても、どうやって適応していけばいいんだよ。
全然わからないとどうしようもないじゃないか!
そう思った方は少なくないでしょう。
単に「勉強しよう」「頑張ろう」と気合いを入れるだけでは、続きません。
ここで、これからの時代を生き抜くためにできる、4つの小さなアクションを紹介します。
1. 情報収集力を鍛える
今はスマホひとつで、世界中の情報にアクセスできる時代です。
でも大事なのは、一つの情報を鵜呑みにしないこと。
必ず複数の情報源を見比べ、自分で考えるクセをつけましょう。
✅ 【今日からできること】
興味があることを調べたら、最低3つ情報源を見て比較してみる。
2. 小さなスキルを身につける
大きな一歩じゃなくてもいいんです。
たとえば、家計簿アプリを試してみる。
無料のオンライン講座を一つ受けてみる。
「興味あるけど難しそう」と思ったことに、ちょっとだけ手を出してみる。
それが、未来を変えるきっかけになります。
✅ 【今日からできること】
気になっていたことを、今日中にひとつだけ試してみる。
3. 変化に柔軟な考え方を育てる
予定が狂った。思い通りにいかなかった。
そんなとき、つい「昔はこうじゃなかった」と嘆いてしまうかもしれません。
でも大事なのは、
「変わったんだな。じゃあ、どうしよう?」
と考えること。
それができる人は、どんな変化も味方にできます。
✅ 【今日からできること】
今日一日で感じた「違和感」や「予想外」を、まず「なぜだろう?」と考えてみる。
4. 人とのつながりを持ち続ける
情報も、スキルも、考え方も大事。
でも、孤立したままでは、世界は広がりません。
ちょっと違う考え方をする人、違う世界にいる人と話すことで、
自分の枠を越えるヒントが見えてきます。
✅ 【今日からできること】
SNSでもリアルでもいい。
自分とは違う立場の人の話を一つ聞いてみる。
小さな一歩が、未来を変える
ここで紹介したアクションは、どれも大それたことではありません。
けれど──
やるか、やらないか。
それだけで、数年後、いや、数ヶ月後の自分に大きな違いが生まれます。

……まず、”気になったことをスマホで調べてみる”だけでいいんです。
失敗してもいいから、自分で考え、自分で動くこと。
それが、時代を生き抜く力になります。

スマホだと!?うちは昔からポケベルと黒電話でやりくりしてたんだ!
そんなミーハー(死語)なもの使わなくても、十分やっていける!

・・・駄目だこりゃ
まずは、簡単なところから、始めてみましょう。
未来は、今この瞬間から変えられます。
今回のところはこの辺で。
コメント